メタボリックシンドロームと肝臓の深い関係

肝機能とメタボの深い関係:調査編

肝機能異常はメタボリックシンドローム発症の独立した危険因子

近年の調査で、メタボリックシンドローム発症のリスクと肝機能障害との関連が示されました。

その調査は、ALT(GPT)の値がメタボリックシンドロームの発症リスクに影響があるかについて調べたものでした。

ALT(GPT)は主に肝細胞に存在する酵素で、肝細胞が壊れることによってはじめて血液中に漏れ出します。そのため、ALT(GPT)値が基準値を超えていれば、肝細胞が壊れているということがわかるのです。

この調査の結果、メタボリックシンドロームではない日本人中年男性を対象に行った調査で、調査開始時にALT(GPT)値が29 U/L以上だった人たちの、以後約7年間のメタボリックシンドロームの発症リスクは、14 U/L未満だった人たちと比べて2.06倍でした。

ALT(GPT)値が高めの人たちは、低い人たちに比べてその後、メタボリックシンドロームになりやすいということがこの調査からわかりました。