しってる? 関連疾患

非アルコール性脂肪肝炎(NASH)

概要・病因

脂肪肝の程度が進むと肝臓に炎症が起こる場合があります。
肝臓に炎症が起こり、肝細胞が急激に壊されて機能しなかったり脂肪化が進んだりしている状態を「脂肪性肝炎」といい、肝硬変の前段階とされています。

肥満や糖尿病を原因とする非アルコール性脂肪肝の一部は、「非アルコール性脂肪肝炎(NASH〔ナッシュ〕)」へと進みます。
薬が原因でNASHを発症することもあります(薬物性肝障害)。

症状

NASHは、脂肪肝と同じく自覚できる症状はほとんどありません。

診断

診断

脂肪肝の程度が進み肝炎が疑われるとき、画像検査や血液検査だけでは脂肪肝か肝炎か判断がつかないため、確定診断には、針を皮膚から肝臓へと突き刺し、肝臓の一部を採取する肝生検が必要です。

治療

ライフスタイルの見直し

脂肪性肝炎の治療では、脂肪肝と同じくライフスタイルの見直しが必要です。
NASHの治療は低カロリーで栄養バランスのよい食事を心がけ、適度な運動を取り入れます。
肝臓に炎症や線維化がみられるNASHは、そのまま放置すると悪化する恐れがあり、注意が必要です。
ライフスタイルを改めることで、原因となる肥満や糖尿病を改善します。
なお、ライフスタイルを改めても肝機能異常が治らない場合は、薬物療法が行われる場合もあります。