わかる! 血液検査の意味
血小板
- ポイント
- 14万/μL未満の場合、肝臓が線維化している疑いがあります。
- 基準値:14万~34万/μL
- 出典:株式会社LSIメディエンス 臨床検査検査項目解説
解説
<健常時>
血小板とは、骨でつくられる血液の成分で血液中に存在し、出血したときに血を止める働きをします。
血小板をつくるために肝臓も大切な役割を担っています。
<異常時>
基準値より下がった場合、肝臓の障害が疑われます。肝炎や肝硬変などで肝臓の線維化※1が進むと、血小板の産生量が減ったり、肝臓の血流が悪くなると、血小板が破壊される量が増え、数値が下がったりします。
また血小板は血液の病気でも数値が下がります。
血液疾患を想像しがちですが、実は最も強力な肝の線維化の指標です。肝生検検査は容易にできないため肝線維化の進展を血小板を用いて予測することが可能です。
※1 線維物質が増えて細胞が硬く変化すること
- C型慢性肝炎における血小板数と肝線維化の関係
- C型慢性肝炎では、肝臓の線維化が進むほど肝がんを発症しやすいことが知られています。
血小板の数は、肝臓の線維化の程度と関連していますので、その数値から肝がんの危険性をある程度予測することが可能です。