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胆汁うっ滞

概要

胆汁は肝細胞でつくられ、胆道系を通って十二指腸に排泄されますが、この経路のどこかで胆汁の流れが阻害されている状態を胆汁うっ滞といいます。胆汁の成分が肝臓内や胆管内に停滞し、さらには血液中に漏れ出します。

病因

胆汁うっ滞は、肝臓内に原因がある場合と、肝臓以外に原因がある場合とがあります。
肝臓内の原因としては、肝炎、薬物性肝障害、原発性胆汁性肝硬変などがあります。
肝臓以外の原因としては、胆管内の結石や胆管狭窄、胆管がん、膵がん、膵炎などによる胆管閉塞があります。

症状

胆汁うっ滞に特徴的な症状として、黄疸や全身のかゆみが起こったり、尿の色が濃くなったりします。
また、脂肪の消化吸収を助ける胆汁が腸内に流れないため、脂肪が多く含まれた、色の薄い便が出ることがあります。

診断

胆汁うっ滞が起こると、血液中のALP(アルカリホスファターゼ)γ-GTビリルビンなどの値が高くなります。
血液検査だけでは胆汁うっ滞の原因は特定できないので、検査結果で異常値が出た場合は、超音波検査やCTスキャンによって肝臓内と肝臓以外のどちらに原因があるかを診断します。

治療

肝臓内に問題がある場合は、原因に応じてさまざまな治療が行われます。たいていの場合、原因を取り除くことで胆汁うっ滞や黄疸は徐々に消失します。
肝臓以外に問題がある場合、胆管の閉塞は手術や内視鏡による治療が可能です。

胆汁うっ滞